神社って、大きな鳥居や豪勢な本殿など、建築物としての見どころもありますね。昭和の時代のように「遊び場所と言えば、神社の境内だった」というような思い出話を持っている人は、もうあまりいないでしょうが、たまに所用で訪れると、その神聖な雰囲気にハッとさせられます。さて、前回は旅行サイトがつくったランキングを基に、大分で人気の神社や寺院をピックアップしました。今回は建築物、その他の付帯物という観点から大分の神社を見てみたいと思います。
少し古いデータですが、平成29年5月時点で国宝は4件あります。「富貴寺大堂」「宇佐神宮本殿」「孔雀文磬」「臼杵磨崖仏」です。このうち、宇佐神宮の本殿が国宝なのは前回の記事で紹介しました。さらに孔雀文磬(くじゃくもんけい)は宇佐神宮の宝物館に所蔵されています。ちなみに本殿は期間限定の特別拝観時以外は一般人が見学できませんが、孔雀文磬は展示公開されています。

ほとんどは寺院、神社関係は希少

国指定の重要文化財は83件あります。この中から、神社関連の文化財をいくつか紹介します。「柞原八幡宮(ゆすはらはちまんぐう)本殿」は827(天長4)年に創設された柞原八幡宮の中心をなす建物で、嘉永年間(1848~1854)に再建されました。朱色の漆を基調に彩色され、2棟がつながれた典型的な八幡造りの社殿です。関連するものとしては「柞原八幡宮文書」という国指定文化財もあります。
このほか、大分では江戸時代初期に細川忠興が建立した大貞八幡宮薦神社(中津市)の神門もあります。「宇佐宮神領大鏡」は鎌倉時代前期に編纂された宇佐神宮の神領記録で、神領の構成、発展の跡を伝えたとして名高い史料です。本殿や門と比べると、私たち一般の人には価値が分かりにくいかもしれませんね…。
こうして調べると、有形の文化財は多くが神社か寺院の関連ですね。ただ、よく見ると、国宝と国指定文化財は計87件もあるのに、神社関連は両手で余るぐらいで、9割がたが寺院関係です。逆に言えば、神社関係で評価の高いものは希少ということですから、機会があれば訪問してみたいですね。