栃木県の県庁所在地として内陸型工業都市として発展してきた宇都宮市では、地域社会と連携した放課後等デイサービス事業所が注目されています。これらの事業所では、発達に課題を抱える子どもたちを対象に、個々のニーズに応じた支援プログラムを提供しています。子どもたちが自己肯定感を高め、将来の社会参加へとつなげることを目指す取り組みについて解説しましょう。

宇都宮市の放課後等デイサービス事業所が行っている試みとは?
宇都宮市の放課後等デイサービス事業所では、先進的なデジタル療育ツールや多様なプログラムを活用し、発達に課題を抱える子どもたちの成長を支援しています。特に注目されているのが、脳機能の分析とトレーニングを行う「脳バランサーキッズ」や、大画面タッチパネルを使った「ココロマップ」でのソーシャルスキル訓練です。さらに、裸足療育や手作り感覚マット、絵カードを使ったアプローチで感覚発達や情緒の安定を促進。子どもたちの自己肯定感を育む多角的な取り組みが特徴です。このような試みでほかの地域からも注目されています。

放課後等デイサービスのサービス内容とは?
放課後等デイサービスは、支援が必要な小学生から高校生までの障がいや発達特性のある子どもたちに提供される福祉サービスです。個別支援計画に基づき、自立支援や日常生活スキル向上、創作活動、地域交流、余暇の提供などを行います。また、学校や家庭以外の居場所を提供し、社会的なつながりを育む場としても機能します。専門の知識や技術を持つスタッフが利用する当事者の子どもと保護者をサポートし、個々のニーズに応じた発達支援を実施します。

拡大する放課後等デイサービス
2012年の制度開始以降、利用者数は増加を続け、現在多くの子どもたちが利用しています。民間事業者の参入により施設数も増加し、利用者の多様なニーズに応えています。2012年に制度がスタートしたときの利用者数51,678人でしたが、2022年には30万人を超えるまでに至り、6倍以上の拡大を見せました。