21


自身の親が老いていくのを見るのはつらいこと。

でもいつかは必ず来る親との別れの時。


いつくくるその時のために、普段から介護、看取りというテーマで読み物に目を通している私。


本の帯についていた「逝く人が満足し、残る人がすくわれる看取りのかたち」という言葉にひかれ、
この著書を手にしました。



この本は、島根県の沖合44キロメートルに位置する隠岐諸島の一つ、知夫里島にある終の棲家「なごみの里」のことを中心に、その創設者の創立に至るまでのお話、島の現状を織り交ぜながら、全部で4章で構成されています。



この著書の中で、私が特に人生の参考にしていこうと思ったことは以下の二点。



死というもののとらえ方

見出しの中でも使われている言葉で、「死はご褒美」と表現されています。

死とは忌み嫌うものではなく、代々受け継いできたものを次の世代に継ぎ渡す、命のリレーという言葉が使われていて、心にしみました。



現在、ほとんどの方が、病院などで最期を迎えることが大多数でしょうが、医療従事者の協力のもと、慣れ親しんだ環境で、昔の人々がしてきたように命の終止符を打つ、ということは現実的に可能であるということを、この本を持って確認しました。


人間が最期を迎えるときの様子も描写されていて、心の準備をするのに、これからも何度か読み直していくでしょう。



介護への家族向き方

私自身、親、しかも両親(要介護者)の主介護者ではないですが、それでも、衰えていく親に対してどんなサポートができるのかということは、常日頃からの関心テーマ。


両親ともに、程度は違うもの認知症が入っているので、認知症の方への受け答え、対応の仕方など、a参考になるところがいくつかあります。


声掛けも大切だけど、言葉だけでは伝わらないとき、手で触れながら声をかける、添い寝をしてあげるなど、自分が子供にしてあげたことを、そのまま親にもしてあげることが、精神的にとても安心を与えるということ、大切なことですね。


まとめ

まず、「死」を暗いものと結びつけるだけでは短絡すぎる、そこに至るまでの人生の終局を、今、逝こうとしている家族が穏やかに迎えられるように、
どうすればよいのか。


介護の技術ノウハウとは違う角度から、「老いる」とはどういうことかを考えるにあたって、この本は読んでよかった一冊でした。



実際に、家族に「その時」が来たら、そして、心落ち着かない自分がそこにいたら、「またこの本を読み返して。」と、声掛けしたいです。